ブルーカーボンサウンド
ポートフォリオ 2025
安田 宏/ ブルーカーボンサウンドアーティスト
アートワーク#1

タイトル
砂時計、時を聴く
About
この砂時計には、窒素やリンを溶け込ませたガラス粉の微細な黒い粒子が使われていて、特殊ガラスは10年かけて水に溶けることで養分を出して海草の再生をサポートするように設計されています。粒子が落ちるときに響く音は気候変動と生態系の回復の交差点を象徴しています。この砂時計は、東洋ガラス株式会社が開発した特別なガラスを使用して気候変動アート のデザインを実現するために、東京のガラス職人金子氏に制作して頂きました。
アートワーク # 2 データソニフィケーション
タイトル
ブルーカーボンを聴く(2024)
タイプ
データから抽出したサウンド: 海面上昇の数値データ
作品について
このサウンドアート作品は、ブルーカーボン素材である海藻の共鳴音を用いて、海面上昇データを感覚体験するものです。釣り糸で奏でられる海藻の独特な音は、海面上昇とブルーカーボン生態系の重要な役割との繋がりを反映し、音程の上昇と反復の増加が緊張感を生み出し、気候変動の緊急性を象徴しています。コンセプトデザインと海藻音のサンプリングは安田宏、技術サポートはサム・ウェルズ氏、そして世界的な研究機関のデータによって、この作品は生命を吹き込まれました。
アートワーク#3

タイトル
ブルーカーボン三部作(2024)
Type
アセンブラージュ
作品について
この作品は、ブルーカーボン生態系の三部作である塩性湿地、マングローブ、海草を、3本の編み込まれた乾燥昆布で象徴し、炭素貯蔵における相互に関連した役割を表現しています。昆布という海藻を選んだ訳は、ブルーカーボン戦略の重要な要素として海藻を重視する日本の姿勢を反映しており、伝統的な機能的文脈から抽象化され、現代美術哲学に根ざした芸術作品として表現されています。科学的概念、感情的共鳴、実行可能なアイデアを織り交ぜたこの作品は、気候変動と闘う上でのブルーカーボン生態系の重要性について新たな視点を提示しています。
アートワーク#4

タイトル
藻場再生の砂とケルプフロッグ
タイプ
インスタレーション
作品について
このインスタレーションは、細かい黒いガラスの粒子が詰まった砂時計が特徴で、藻場の草原を回復させる砂を象徴しています。増幅された砂の落下を観察し、聞いているのは「昆布」で作られた折り紙のカエルで、日本の文化的象徴とブルーカーボンの概念の両方を体現しています。茹でガエルの寓話に触発されたこのカエルは、気温上昇が生まれた海を脅かす中、気候変動に対する人類の対応の遅さを警告しています。この作品は、音、形、物語の相互作用を利用して、手遅れになる前に海洋生態系を回復することの緊急性について考えさせます。
アートワーク#5カタログ

タイトル
オリジナル手作り楽器一覧
作品について
このコレクションには、叩く、振る、削る、つまむなど、さまざまな発音技法で多様な音を出す手作り楽器が多数収録されています。海藻を削ったりつまんだりするための木製の弓、金属リングの付いたシェイカー、昆布で作られた打楽器などが含まれています。
これらの楽器は、音楽演奏 に使用されるだけでなく、音とブルーカーボン生態系のつながりを象徴するインスタレーション作品としても機能します。このコレクションで使用されている昆布の一部は、ブルーカーボンの目的のために特別に栽培された日本の養殖昆布です。
さらに、落下する粒子の音を増幅する特別設計の砂時計が付属し、環境の変化の中で時間の経過を表現します。使用例は、アートワーク#6 VIDEOを参照してください。
アートワーク#6ビデオ
作品について
海藻由来のブルーカーボンにおける光合成の重要性を強調した短編ミュージックビデオで、デジタルとアナログの2つの異なるサウンドスタイルを対比させています。前半は日本の海草藻場の面積測定データをデジタルソニフィケーションで生成したサウンドをフィーチャー。後半はアートワーク#5カタログで紹介されているオリジナルの手作り海藻楽器を使用して生成されたアナログサウンドをフィーチャーし、ブルーカーボンと気候変動を結びつける聴覚体験を提供します。
アートワーク#7

タイトル
暑いぜ!(時をかけるカエル)
About
「茹でガエル」の寓話を象徴する「昆布折り紙カエル」は、日本の重要なブルーカーボン生物である昆布を日本の伝統的な折り紙技術で使用して作られています。このカエルは2022年以来、世界を旅し、人間の活動や環境問題への対応を観察してきました。旅の途中で、日本最長のミスト冷却システムや原爆被爆者のピアノコンサートを訪れ、人間の 生活のさまざまな側面に耳を傾けてきました。2024年には、日本が国連に提出した海藻のブルーカーボン効果に関する特別報告書で、このカエルの意義深い重要性がさらに強調され、環境の持続可能性の象徴としての価値が高まりました。昆布折り紙カエルは、環境の持続可能性と人間の調和の物語を織り続けています。
アートワーク#8 初期作品。ビデオ
タイトル
シーウィード・リデンプションが「The Resolution Song」を発表
形式
ビデオアーカイブ
作品について
このビデオは、気候変動に取り組むアートを公募するプロジェクト「The Resolution Song」のために制作されたもので、歌詞のオリジナル日本語訳で収録されています。大きな昆布を叩いて音を出すなど、初期の活動のアーカイブ映像をまとめたもので、プロジェクトのささやかな始まりを紹介しています。だじゃれ音楽研究会におけるワークショップは、最終的に歴史的なマイルストーンへとつながりました。日本有数のクラシック音楽会場の 1 つであるサントリーホールでのイベント演奏の一部として、昆布を叩く音を響かせました。
クレジット:
オリジナル曲の著作権: planetresolution